お気持ち練習帳

気持ちの整理や数学等の書きたいことを書きます

統計検定 受験日記

この記事は 統計学 Advent Calendar 2022 の14日目の記事です。

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11月に統計検定の1級数理という検定試験を受験しました。 統計検定は、その名の通り統計学に関する検定で数検の統計版みたいな試験です。

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1級は数理と応用の2つに分かれており、両方合格することで1級を名乗れるというものです。 今回は勉強時間があまり取れなかったため、数理だけ受験しました。 ちなみに、合格発表まであと1,2週間なので少し緊張しています。

この記事では、私の背景的な部分から実際の検定受けに行くまで何したか的なことをつらつら書いていこうと思います。

私の背景とか

私は元々大学・大学院で数学を専門にしていました。 ただ、統計から離れた分野で統計は学部の講義で習っただけで殆ど忘れていました。 大学をでたあとは、企業に就職し現在はデータ分析をしています。 就職が決まったあと、入社前になにか勉強しようと思った私は統計検定2級を目標に勉強を始めました。 統計なんも覚えてない状態の私は、書店で色々統計の本を物色して以下の本を見つけました。

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この本は、数学的な内容をきちんと記述しようとしている一方で、測度論にあまり踏み込まずに統計を書こうとしており、絶妙なバランスの本となっています。 元々数学をやっていた私にとって、数学的な記述が不正確だとそこで詰まるし、測度論に踏み込みすぎても証明読むのに時間がかかるので、とてもいい本でした。 この本を(埋まらない行間はありつつ)読み通しました。 その後は、過去問を一通り解いて2級の試験に望み、合格を勝ち取りました!

その後、就職して2級以上の知識欲しいなと思った私は1級の数理に挑戦することにしました。 たしか2019年の話。 まずは、1級の話でよく挙がっている久保川本を線形回帰の章まで読みました。

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その後、1級の過去問(8年分くらい)を2周して、足りない知識を復習したり、出そうな問題のポイントをまとめたりしました。 そうして1級に挑んだ私ですが、結果は不合格でした... おそらく統計の定理の証明は追えても、感覚があまりわかっておらず、問題を解いていてもあまり身になっていなかったのが原因かなと思います。

今年の受験日記

今年はコロナもプライベートも落ち着いてきたので、また統計の勉強再開しようと思い1級を再受験することにしました。 勉強自体は5月頃からゆる~くはじめていました。 問題演習を通して感覚を身に着けようと思った私は、久保川本の演習問題を全て解くことに挑戦しました。 ただ、他の勉強をしたり遊んでたりしてあまり時間を確保できず、7割くらい解いたところでギブアップしました。 まあ、過去のツイートを見る限り感覚的なものは身についてきているのでヨシ!

10月からは、過去問の勉強に移行しました。 まずは自分が解いていない2021年の問題を解いたところ、いきなり6,7割程度解けてました。 久保川本の効果や、仕事で勝手に身についた感覚が役立っているんだなあと思い、結構嬉しかったです。 そのあとは、牛歩でしたが過去問を5年分ほど解いて、解説見ながら自分の分からないポイントを勉強し直したりしました。

試験当日は、渋谷で試験を受けました。 統計検定は1級だけ従来のペーパーの試験で、他の試験はCBTに全部移行しました。 会場は、研修とかで使われそうな講義室的な雰囲気で、感染症対策で1人1つの机を使用できたのでかなり気が楽でした。 試験本番は、緊張はしませんでしたが、シャープペンシルで文字を書かないといけなくて、3年ぶりにシャーペンでたくさん文字をかかされる羽目になりました。 人間って、ボールペンで文字を書けても、シャーペンで文字を書けなくなることあるんだってくらい文字をうまく書けず結構困りました。 ゆっくり書けばなんとか書けたのでそうしましたが、その分時間を使ったりして大変でした。 これから試験を受ける方は、本番の時間で解く練習のほかに、本番の筆記用具で解く訓練もしたほうがいいと思います、まじで。

そんなこんなで、試験が終わりました。 試験後は、同じく1級の試験を受けた人たちとオフ会をしました。 全員初めて合う人達でしたが、統計だったり仕事の話だったりをして楽しい時間を過ごせました。 あと、久しぶりに誰かとお酒も飲めたのも良かったです。

今後なにすんの

オフ会で、紹介されてた本が面白そうだったので買いました。

準1級ワークブックは、準1級受けなくても読むのにいい本と言われ買っておきました。 読んでみたら確かに良い本で、これで1級よりも試験範囲が広いと言われている準1級の範囲をさらえるなら読み切りたいという気持ちになりました。 そして、読んでいるうちに、これってついでに準1級受けてもいいのではと思い始めました。 また、オフで1級応用の話を聞いているうちに応用もとりたいなあという気持ちも出てきました。 なので、今後は準1級と1級応用を目指していきたいなあと思います。 数理が落ちてたら、それもリベンジします!

ウェブ最適化ではじめる機械学習の方は、ベイズを使ってA/Bテストしよう!という本です。 この本は読んでいてかなり面白いのですが、統計的な部分でその面白さを感じるのに1級対策で勉強してきたことが間接的に役に立っている気がします。

さいごに

以上が、統計検定の受験日記です。 いつもお仕事していて、ここで身につけた統計の知識をきちんと活かすの難しいなあって結構思います。 仮説検定するだけなら、PythonやRで検定をあまり知らなくてもささっとできますし。 ただ、仮説検定はきちんとやるにはあまりにも罠が多すぎますし、実務でやりたい検定は教科書に載っていなかったりします。 そのため、変な間違いを侵さずに分析するために、統計検定の知識は有効になるのかなと思った次第です。 自分はまだ、統計の感覚的なところがわかっていなかったりするので、身につけるために準1級や1級応用の勉強を頑張りたいなあって感じです。

余談。この記事を書くのに約2時間かかりました。構成考えない推敲もしないこのくらいの文量は1時間くらいでかけるようになりたいなあ。